こんにちは! DITinoueです! 今週のお題は「好きな小説」です。
読書が好きで、カクヨムで小説も書いている僕には簡単そうで、なかなかに難しいお題です。
ひとまず、挙げていってみます。
(順番は、好きな小説のランキングではありません)
- ①成瀬は天下を取りにいく/宮島未奈
- ②東京バンドワゴンシリーズ/小路幸也
- ③東京湾臨海署安積班シリーズ/今野敏
- ④下町ロケットシリーズ/池井戸潤
- ⑤リカ/五十嵐貴久
- ⑥お探し物は図書室まで/青山美智子
- ⑦きみの膵臓をたべたい/住野よる
- ⑧滅びの前のシャングリラ/凪良ゆう
- さいごに
①成瀬は天下を取りにいく/宮島未奈
2024年の本屋大賞。
既に二巻まで発売されていますが、本屋大賞に肩書にそぐわぬ面白さ。
成瀬あかりという主人公は、帯にも書いている通りで本当に「最高の主人公」なんですよね。それに尽きます。
ただ、個人的には相方の島崎も、ほどよい癖があって好きです。
宮島さんは三巻まで、と言っているそうなのですが、もっと続けてほしい……。
②東京バンドワゴンシリーズ/小路幸也
東京バンドワゴンシリーズというのは、東京の下町で三代にわたって続いている古本屋「東京バンドワゴン」に住む大家族「堀田家」のラブ&ピースなコメディです。
毎度毎度不思議な事件が飛び込んで、「家訓」に従い、人情で事件を解決していく彼らには、毎度毎度ほっこりさせられます。
さらに、随分長い間続いていますが、人物の成長が見えたり、家族が増えていく過程が見れるのが本当に楽しいんですよね。
登場人物みんな、めちゃめちゃ個性的! っていうわけじゃないんですけど(もちろんそんな人もいます)、それぞれの人間味っていうのが不思議とこちらを引き込んでくれる。
えー、現在……なんと、十九巻までありますので、毎月一巻ずつくらいで追っていったらいいんじゃないかな、と思います。
第一巻はこちら☟
③東京湾臨海署安積班シリーズ/今野敏
こちらもシリーズものなのですが、刑事ものです。
刑事もので、しかも東京湾臨海署の強行犯係が主役なのですが、本格的なサスペンスとかでは無いんです。
ですが、本格派が好きな方でも当然楽しめるかと思いますし、刑事ものが好きではない方でも楽しめるのではないかなと思います。
それは、やはりキャラクターの個性ですね。
こちらは班のものなので、色々な特徴を持った登場人物たちが絡んでいく様子が見ていて楽しいんですよね。
ちなみに、個人的には村雨さんが好きです。硬そうな人なんだけど、情熱的で優れた刑事というギャップが良いですね。
これね、臨海署の名前が変わるごとにシリーズ名も変わっていて、若干ややこしいのですが、
- ベイエリア分署編
- 神南署編
- 臨海署編
という感じになっています。
ついでに言っておくと、今野敏さんの作品では、町の小さなヤクザの組が主役の「任侠シリーズ」もなかなかに面白いです。
登場人物がなかなかに良くてですね、しかも、ヤクザなのに悪いことはせずに、企業などの再建を手助けするという……。
嫌われ者のヤクザの感情も少し垣間見えたり、暴力団排除条例についても考えることにもなるので、併せてこちらもぜひ。
④下町ロケットシリーズ/池井戸潤
迷いましたね。
池井戸潤の代表作のシリーズ、下町ロケットと半沢直樹のどちらを推薦すべきか。
悩んで、悩んだ挙句、ほぼ「えいや」でこちらにしました。
下町ロケットの何が半沢直樹に(ほぼ誤差で)勝ったかというと、金融の闇を裁く、というテイストなのと、仲間と苦労しながらモノを作り上げる、というテイストの違い。
僕は、どちらかというと後者の方が好きなのかな、ていうことなんですかね?
下町ロケットは、いきなりロケットの打ち上げが失敗するところから始まるのが魅力的ですね。
一気に数億円が飛ぶもので、しかも自社の製品がダメだったのかもしれない……という中、再び「部品」を供給するという方法でロケットを飛ばそうとする佃製作所の面々には胸が鳴ります。
もちろん半沢直樹も負けてはおらず、半沢の個性的なキャラクターと、不思議と彼らを助ける面々によって金融業界の闇を暴いていくというのが、生きづらい世の中に置いて実に痛快です。
以下はそれぞれ第一巻を載せています。
⑤リカ/五十嵐貴久
ここで、ホラーです。
ホラーの中でも、僕の中で断トツのナンバーワンはやはりこの小説。
「リカ」という、高い身体能力と強い執念を持つ恐ろしい女が自分のことをストーキングしてくる、最恐の話。
恐ろしいのは、リカというのが出会い系サイトで出会ってしまい、主人公がそのリカからの甘い言葉に乗せられてどんどん、愛を深めていって、リカが得体の知れないものだと知った時、もう手遅れ……という恐ろしさですよね。
文章から狂気が滲み出て、もう本当に心臓バクバク、汗ダクダクで読んでいました。
読了後には、もしかすると自分も追われているのではないだろうか、という恐怖を抱いてしまうほど。
これもシリーズになっていて、何巻かあるのですが、それでも僕はこの「リカ」という一篇の小説が最高に怖かったので、一本での選出としました。
⑥お探し物は図書室まで/青山美智子
青山美智子さんの作品、僕大好きで、散々迷った挙句これにしました。
2021年の本屋大賞第二位に輝いた作品で、どういったものかというと、町の図書室の一見不愛想な司書さんが、ハンドメイドを駆使して、司書さんに相談した人のこれからを後押しする、という連作短編。
青山さんの作品は、“優しい”ものなんですが、優しい作品って言ってもいくらか種類があるじゃないですか。
涙するほど感動的なのか、ジワッとくるのか、ふんわりした感じなのか。
青山さんの作品はどういう部類なのかというと、素朴なんですよね。
決してけなしているわけではなくて、褒めてるんですけど、その日常的というか、薄い膜みたいな感じで、「あー、こういうのあるな」みたいな温かさ。
それが、良いんですよね。
また、青山さんは基本的に連作短編を書いておられるのですが、その連作がさりげなく繋がっていく。
その、繋がっていく気持ちよさというのも魅力的です。
⑦きみの膵臓をたべたい/住野よる
定番というか、既に大人気なんですけど、これを忘れてはいけないと思いまして。
こんなに感動的な話があっていいのか、と。
ドキドキさせたり、ハラハラさせたり、とにかく青春なんですが、それ以上に深い味わいというのがありますよね。
最後のシーンとか、一瞬「こんなあっさり?」と思ってしまったりもするのですが、その後のシーンで泣けてくる。胸を打たれる。
ついでに言うと、sumikaがアニメ版の「キミスイ」のオープニングテーマ、主題歌、挿入歌の三曲を担当しているんですよ。
それぞれ、「ファンファーレ」「春夏秋冬」「秘密」という曲なのですが、めちゃめちゃ良いのでぜひ。
アニメ版も見てみたいなぁと思います。
⑧滅びの前のシャングリラ/凪良ゆう
最後の作品。
凪良ゆうさんというと、「流浪の月」、「汝、星のごとく」の二作で本屋大賞を受賞した作家さんなのですが、その数ある名作の中でも一番好きなのがこの作品。
この話は、小惑星が地球に衝突して地球が滅んでしまうというカウントダウンの中で生きている、孤独な人たちが家族となって、最後の夜まで生きていく……という作品。
孤独で、どこかおかしくて、でも愛おしい人々が集っていく様子は、地球が滅ぶという状況を忘れさせてしまうほど感動的なもので、地球滅亡の設定がいらなくても十分にいい作品になりそうなものです。
が、やはりその設定がとても大きいんですね。
地球滅亡ものは、物語の結び方にも注目できますが、はたしてこの作品はどうなのか?
ぜひご一読ください。
さいごに
というわけで、今回は好きな小説ということで、答えて参りました。
ぜひこの中から、皆さんのお気に入りとなる小説が出てこれば嬉しいなぁと思います。
それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!