こんにちは! DITinoueです。
さて、今回も大好評(?)「地球の歴史、まるっと解読講座」をお届けしたいと思います。
恐竜や古生物に興味がある方、興味がある人が周りにいる方は、その話を聞くうえで知っていたら、その話がより楽しくなるはずです。
知らなくてもどうこう、というものでは全くありませんが、まあ読んでやるか、ぐらいの感覚で読んでいただければ幸いです。
それではどうぞ。
(バックナンバー)
シルル紀について
シルル紀は、古生代の中で、カンブリア紀、オルドビス紀に続く三つ目の紀です。
約4億4400万年前から約4億1900万年前まで続きます。
約2500万年しかありません。古生代で最も短い時代です。
とは言っても、やはり2500万年前。
冷静に考えるとえげつない数字です。
その分の歴史はしっかりとあります。
そう、この時代は、植物が地上に進出し始めた時代。
つまり、生命の陸上における進化の始まりの時代、というわけなんです。
シルル紀の大陸配置

オルドビス紀と比較してみましょう。


超大陸ゴンドワナがあるのは相変わらずですが、その少し北にあったローレンシア、シベリア、バルティカ、アヴァロニアの四つの大陸がだんだんと合体していっているんですね。
シルル紀前期は氷河があったとされていますが、その後の気候はよく分かっていません。
シルル紀の化石産地
シルル紀は、時代が短いせいか、これ、という大きな化石産地はあまりありません。
ただ、日本には四国や東北に、シルル紀の化石が産出する場所があります。
シルル紀の生物
シルル紀は、先程も述べたように、植物が初めて陸上に上陸した時代です。
(これが、生物の初上陸というのが定説ですが、近年では、カンブリア紀辺りからすでに、節足動物などが上陸していたという説があります)

これが、最初の植物と言われる「クックソニア」です。
シダ植物のように胞子で繁殖していたと考えられています。
身体のつくりは至ってシンプルでした。

はい、定番の三葉虫です。

こちらはウミサソリです。
ウミサソリというのは、現在のサソリの仲間で、海洋に生息していたもの。
シルル紀の捕食者として、数多くの種類が大繁栄しました。
大きいものでは、全長が2mあるものもいたようです。

そして、現生のサソリも、この時代に誕生しています。

最後です。
今回では唯一の脊椎動物です。
ウミサソリが猛威を振るっていたため、魚はまだ、あまり目立つ存在ではありませんでした。
こちらは、クリマティウス。
棘魚類というグループの代表格です。
棘魚類とは、尾びれ以外の全てのひれに、棘が付いているグループのこと。
ペルム紀半ば頃まで生息していました。
さいごに
というわけで、今回はシルル紀の解説をしてきました。
みなさん、いかがだったでしょうか。
オルドビス紀やシルル紀は結構地味な時代なので、他の時代の記事に比べると面白かったかどうか分かりませんが(こんなことを言うと専門家の人に怒られそうで怖い)、植物の上陸という重要な事件があるので、それだけでも覚えていただければ幸いです。
次の時代はデボン紀。
いよいよ、魚類が上陸し、両生類が誕生します。
それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!
