こんにちは! DITinoueです。
さて今回も「地球の歴史、まるっと解読講座」やっていこうと思います。
今回は古生代の、爬虫類が誕生した歴史的事件が起こった、石炭紀です。
それではどうぞ。
石炭紀について
石炭紀は、古生代の中でカンブリア紀、オルドビス紀、シルル紀、デボン紀ときて五つ目の時代です。
約3億5900万年前から約2億9000万年前まで続きました。
名前の由来は、その文字通り。この時代は、大量の石炭が産出するためです。
それはなぜかというと、石炭紀には植物もどんどんと進化を遂げ、大森林が作られるようになったからなんです。
それと同じように、動物もどんどんと進化を遂げることになりました。
石炭紀の大陸配置

石炭紀は、南半球にあったゴンドワナと、赤道付近のユーラメリカ、そしてシベリアが徐々に一箇所に集まってきました。
ネタバレになりますが、次の時代、古生代最後のペルム紀になると、これらが合体して、超大陸パンゲアが誕生することになります。
石炭紀の化石産地
石炭紀の化石産地と言えば、アメリカのメゾンクリークが筆頭に挙げられるでしょう。
イリノイ川の支流で、シカゴの辺りを流れています。
ここでは、ノジュールと言う石の塊の中に化石が入っていることが多く、保存状態は極めて良好。
さらに、陸地、淡水、海水と様々な環境の化石が一挙に見つかることも魅力です。
石炭紀の生物

まずは三葉虫からスタート。しかり、もうほとんど存在感はありませんでした。

こちらはファルカトゥス。
現在のサメやエイが入る、軟骨魚類に分類される魚です。
このイラストの上の方がメス、下のよくわからない突起物があるのがオスです。
この突起物は、実は背びれ。
これを、メスへのアピールや、交尾の時に使用していたとされています。
ちなみにみなさん、次はもっと変な生物が出てくるので覚悟してくださいね。

ででん。
こちらはターリーモンスターと呼ばれる生物です。
みなさん、この姿、どこか既視感がありません?
そう、カンブリア紀のオパビニアとそっくりでしょう。

こっちがオパビニア。顔の前のホースがそっくりです。
このターリーモンスター、分類がまだ分かっていません。
脊椎動物で、魚類の仲間ではないのかという説と、いやいや無脊椎動物だという説があり、今も議論が進んでいます。
実際、オパビニアの仲間ではないのかという説も存在します。
このターリーモンスターもイリノイ州のメゾンクリークから発見されており、なんと「州の化石」に認定されています。

こちらはメガネウラ。
ここから、陸上の生物について紹介します。
イラストだけ見ると、普通のトンボじゃん? と思うかもしれません。
しかし、驚くべきはその大きさ。
なんと、羽を広げた時の長さは70㎝を超えます。
現在の生物で言うと、カモメくらいの大きさがあることに。
それが肩に止まってると想像してください。めちゃめちゃ怖くないですか?

こちらはアースロプレウラ。
単なるヤスデじゃん、気持ち悪っ、と思ったそこのあなた。
驚くべきは……。
そう、こちらもまた大きさです。
なんと、全長は2m越え。
自動販売機の高さくらいあります。
なんで、こんなにもデカい節足動物が多いのか。
それは、先程も述べた大森林が関係してきます。
植物が急激に増えたため、光合成により酸素も急激に増えたためです。
そのため、高い酸素濃度に対応するように、節足動物がどんどんと大型化した、というわけ。
ただ、その後酸素濃度が下がってくると、これらの生物は生きることが出来なくなり、順番に絶滅していきました。

最後はこちら。
ヒロノムスです。
最初の爬虫類の一種だとされています。
見た目はほとんどトカゲで、全長は20㎝ほど。
中生代の恐竜王国は、この小さな爬虫類が始まりだった、と言っても過言ではないのです。
さいごに
というわけで、今回は石炭紀について紹介してきました。
大森林に昆虫の大型化、そして爬虫類の誕生。
地味に見えて、わりと面白い事件があるのが石炭紀です。
ここでは紹介しませんでしたが、哺乳類の祖先にあたる単弓類が誕生したのもこの時代です。
単弓類は、次の時代、ペルム紀にもたくさん出てくるので覚えておいてくださいね。
それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!
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