こんにちは! DITinoueです!
さて、今日は恐竜の分類にまつわるお話です。
なんと、ここまで当ブログで「恐竜界の常識」のように紹介してきたことが、もしかすると大間違いだったのかも……?
うそん?
ひとまず、落ち着いて、目次を挟んで解説していきます。
オルニトスケリダ
なんじゃそりゃ、な名前が突然登場しました。
オルニトスケリダは、日本語で書くと鳥肢目(読み:ちょうしもく)と言います。
これは、新しい恐竜の分類の仕方として、2017年にある学者3人が唱えた説。
まず、どういうことかを説明しますね。
これまでの通説は、このようなものでした。
何度も出てきた、これですね。
ですが、この分類は違うやろ! と、彼らが唱えた新しい分類というのがこちら。
何やら、全然樹形が違いますね。
そう。
ティラノサウルスやアロサウルス、スピノサウルス、ベロキラプトル、など、現在の鳥類を含む獣脚類の恐竜の大部分が、鳥盤目に入るんです。
少し、おさらいの時間に入りましょう。
通説では、恐竜は骨盤の違いにより、まず、獣脚類と竜脚類の竜盤目と、装盾類、鳥脚類、周飾頭類の鳥盤目に分かれます。
そこから、色々分かれていくんですね。
しかし、この説では、獣脚類の恐竜の大部分が、鳥盤目に属するんです。
鳥肢目という分類の中に、獣脚類と、これまでの鳥盤目の恐竜が属している、というわけですね。
ただし、獣脚類の中でも、竜盤目に残った恐竜もいます。
それが、ヘレラサウルス類です。
ヘレラサウルス類とは、獣脚類の中で最も古いグループになります。
そこは、これまで通り竜盤目に分類されるそうです。
ここに至るまでに、ヘテロドントサウルスなどの研究が進んで、鳥盤目の恐竜の起源に関する情報が大幅に増えたことがあります。
そこで、彼らが74種の恐竜を解析したところ、獣脚類と、鳥盤目の恐竜の共通点は21か所もあったということ。
ただ、それに従って分類していくと、ディプロドクスなどの竜脚形類は恐竜では無いということになってしまうため、新たなグループ、「鳥肢目」を作ったのです。
DNAで分類が変わった動物
現在の生物でも、このように大きく分類が変わった例はあります。
例えば、哺乳類ではアシカとライオンが、同じ食肉目に分類されたり、クジラとウシがクジラ偶蹄目として一つにまとめられたりしています。
恐竜の子孫である鳥類の世界では、ハヤブサはタカよりもオウムに近いという研究もあります。
現在の生き物でもこういう風に大きく分類が変わるのですから、化石でしか存在を確かめられない古生物はなおさら、そうなりやすいとみることが出来ます。
これまでは、骨盤の形だけで分類を分けていたわけですから、10年後には恐竜図鑑の表記も大きく変わっているかもしれません。
もちろん、従来通りの可能性もありますし、あるいはまた別の仮説が出ているかもしれない。
それが、恐竜の面白いところですよね。
さいごに
というわけで、今回はオルニトスケリダ、鳥肢目という新たな分類のグレードについて紹介してきました。
恐竜研究は、日進月歩。
期待していこうではありませんか。
それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!