こんにちは! DIT井上です!
もうそろそろ新潟に、化石ハンター展がやってくるそうですね(言い方で誤解されないように言います。関西在住です)
六月二十五日から九月二十三日まで、新潟県立万代島美術館で開催されるとのこと。その前は名古屋、さらに前は、大阪、そして、東京で開催していましたが、見に行かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は僕はと言いますと、二千二十二年に、東京国立科学博物館で開催されていたのを見に行っていました。
こんな記事を投稿した東京旅行の時です☟
この時に行ってきたんですね。
ですが、かはくの化石の紹介などはしてるのに、メインの化石ハンター展についてはほぼ言及していませんでした。
というわけで、今日から数回に分けて、二年越しに国立科学博物館で開催された化石ハンター展の振り返りをしていきたいと思います。
それではどうぞ!
化石ハンター展とは
化石ハンター展は、モンゴルで探検隊を組織し、ゴビ砂漠にてベロキラプトルやプロトケラトプス、オビラプトル等々を発見、恐竜研究の進歩に大きく貢献した「化石ハンター」ロイ・チャップマン・アンドリュースを巡る展覧会です。
何やら、こんな記事を過去には投稿していましたが☟
シリーズ化するとか言いながら、一で終わってるし。
あっらー。
恐竜研究に寄与したのはもちろんなのですが、元々は哺乳類の起源を求めてこのゴビ砂漠探検をしており、新生代の哺乳類についても後半、大きく取り上げられています。
そして、この展覧会の名前通り、未来の化石ハンターを育成するべく、古生物というロマンを追求する研究者についても言及されていますね。
六つの章に分かれており、それぞれ
となっています。
今日は、最初の二章について紹介しますね。
化石ハンター展の写真
それでは、見ていこうと思います!
一番最初に現れたのは、クジラの化石。さあ、ここから第一章が始まります。
第一章・伝説の化石ハンターの誕生
ここでは、アンドリュースの生い立ちから、ゴビ砂漠探検へ至るまでの道筋、日本との関係について紹介しています。
こんな感じで、アンドリュースは一回ではなく複数回探検をしています。
冒険家としての面も、なかなか偉大なものです。
こんな風に、ゴビ砂漠では化石が見つからない、行くのは無謀だ、という声もあった中、それでもアンドリュースは自分の考えを信じて、ラクダ隊と自動車隊を編成し、二部に分けてゴビ砂漠を訪れるという大規模な探検をしました。
――そして、発見したのです。
なるほど! 上手い! 頭いい!
第二章・アンドリュース、ゴビ砂漠への探検!
ここでは、アンドリュースのゴビ砂漠探検の成果となる恐竜がズラリと並んでいます。
こちらはプシッタコサウルス。原始的な角竜の一種で、トリケラトプスのご先祖様です。
最初はフリルも角も無いのですが、なるほど、確かにそれらしさもありますね。
日本でもこの仲間はいくらか見つかっていて、トリケラトプスの進化はアジア・日本から始まったというわけなんですね。
プシッタコサウルスの仲間が進化して、このプロトケラトプスへ。
世界で最もたくさん化石が見つかっている恐竜の一つで、かなり爆発的に増殖し、モンゴル・中国辺りを埋め尽くしていたのですね。
こちらはプロトケラトプスの成長を頭骨で見てみた!、ってやつです。
だんだんと頭の形が変わり、ゴツゴツしてきているのが分かりますか。
フリルも付いて、鼻の上にちっちゃな角も出来て、だんだんそれらしくなってきています。
プロバクトロサウルス。
意外と、この恐竜の発見もなかなか恐竜学の発展に貢献しているんです。
三種類の獣脚類恐竜。全部、羽毛が生えていました。
そのうち、真ん中のヘユアンニアという恐竜は、鳥に近く、卵を温めていた恐竜なのですが、何と三度も名前が変わっています。
一番最初にインゲニアと名付けられたのですが、別の生き物の名前になっていることが分かりアヤンチインゲニアに変更。名前の意味は、大きな親指が、ヒッチハイカーみたいだったからということ。
が、しかし、調査の結果、既に見つかっていたヘユアンニアという恐竜と同種ということが分かり、アヤンチインゲニアと名前がついていた化石はヘユアンニアに変更。
さらに、実はインゲニアは、オビラプトルという恐竜の一種だと思われており、まとめると、色々あって会社から独立して、違う会社と社名が被ってるから改名して、挙句の果てに別の会社に吸収合併される、といった具合です。
そしてこちらは卵の化石。恐らく、ヘユアンニアのような恐竜が温めていたのだと思われます。
こちらはピナコサウルスの化石。
ピナコサウルスは、砂嵐によってこのような良好な保存状態で発見された鎧竜で、こちらはまだ幼体です。
砂漠の悲劇ですね、これは……。
第三章・アンドリュースに続け、世界の恐竜ハンター
ここからは、アンドリュースに続いてモンゴルを訪れた数々の古生物学者が発見した恐竜たちの化石をご紹介。
え、何この恐竜?!
四本足で鎧とハンマーが付いてる肉食恐竜?!
新発見?! 二年前に?! ヤバない?!
実は……。
タラルルスという鎧竜と、アジアのティラノ・タルボサウルスの頭骨でした。
タラルルスの頭骨が上手いこと胴体と被って、さらにタルボサウルスの頭骨が上手いこと胴体とくっついて、まるで一体の恐竜のように見えますね。
意外な事実。化石ハンターというのはもしかするとちょっと違うのかも?
ベロキラプトル。今ではすっかり有名恐竜ですが(ジュラシックシリーズのラプトルがこれらしい)、発見したのはアンドリュース一行なんですね。
石頭竜とか言われるパキケファロサウルス類の一種、プレノケファレ。
パキケファロサウルスはちなみにこれ(国立科学博物館の標本)☟
アジアのこの仲間は頭が平たく、アメリカに渡ったこの仲間は頭が盛り上がってる感じがしますね
これを見ても、アジアはアメリカに渡った多くの恐竜の進化の源泉となった場所なんですね。そして、日本もその一部なのです。
こちらはモノニクス。
残念なことに頭が見つかってません。なので、針金で作ってます。なんと、指が……。前足の指が……すごいことに……。
この、一本爪で蟻塚を崩していたのではないかと考えられています。
こちらがオビラプトル(化石は、右から二番目)です。卵泥棒の汚名を着せられた悲しきMongolian Dainosaurなんですね。
あ、悲しきAsian Boyをもじってます。
そして、隣はシチパチという、なぜか名前を言いたくなるような短い名前の恐竜です。オビラプトルの仲間なんですが、このように卵の中の赤ちゃんの化石が見つかってるという、まさに奇跡のような恐竜ですね。
ゴビベナトルという、ベロキラプトル類の恐竜です。
ほぉ……。
こちらは砂漠によくある岩石ですね。
そして!
いよいよ、哺乳類ゾーンへ!
というところで、今日はここまでです。
は、はぁー?!
さいごに
さて、今日は化石ハンター展in国立科学博物館の前編、恐竜編を紹介しました。
次回は、未知の領域(?)、哺乳類編となります。
上手く解説できるかな? 不安ですが、写真を見ていただければ新潟に行こうと思えるはずなので(結構デジカメの性能が悪くてボケてますが)、次回もよろしくお願いします。
それでは今日はこの辺で! 次回もよろしくお願いします! 最後まで読んでくださりありがとうございました!